便意がない原因と対策

あれー?便意がない

「便意がないので困っています」
「気づけば便意がなく、ここ最近は薬もききません」
「先日病院で検査をしたら大腸メラノーシスと言われ、どうしようかと・・・」
他。

このような深刻なお悩み相談は、高齢者の方だけでなく、小学生や中学生の子供さんをお持ちのお母さんから、そして30代から50代の働き盛りの男性や女性など、老若男女の幅広い世代からお受けします。

では便意がない状態を回復させながら便秘を治すには、どうすればよいのでしょうか?

便意がない原因は

便意を催す仕組み。

食べ物を摂ると最初に胃が動き出します。

胃が動くと反射的に結腸が動き出します。

大腸が動くと直腸に一定量のうんちが運ばれます。

これで腸壁が刺激され「直腸反射」という信号が脳へ発信されます。

脳はこれを受け腸へ指令を出します。

これが「便意」です。

ようするに腸と脳が連携してはじめて「便意」を感じるということになります。

 

なぜ便意を感じなくなるの?

原因は「便意という信号」が弱ってしまったから!

大腸の管、直腸の腸壁や粘膜組織に異常あり!

腸管内を覆っている壁や粘膜が損傷していたり腸管にある神経細胞が弱っていると、「便意」という信号を発する生理機能が正常に働かず、脳に迅速かつ正確に知らせることができません。

神経細胞と言えば脳に存在しているものと思われますが、実は腸管の周りにもびっしりと覆っています。

人間の脳には1000億個の細胞神経が存在し、腸には1億個の神経細胞が存在していると言われてます。

便意の信号が弱るのは慢性的な便秘、薬の刺激に慣れてしまった場合もありますが、腸内細菌が作りだす短鎖脂肪酸(有機酸)が減少してしまったのも大きな要因です。

なぜ短鎖脂肪酸が減ったのか!

腸内細菌の環境バランスが悪く、短鎖脂肪酸の原料となる食事・栄養摂取をしていなかったからです。

ご飯や水溶性の食物繊維入りの食材が少ないのが原因。

短鎖脂肪酸が便意回復の担い手になる

まず短鎖脂肪酸の存在を理解してください。
大腸内には沢山の細菌が腸の壁や粘膜内に棲みついています。

腸内細菌

「ビフィズス菌」とか「乳酸菌」、「大腸菌」など聞かれたことがあると思いますが、その数1000兆個、1000種類以上の細菌がここに棲みつき、私達の腸や体に色々な影響を与えているのです。

これらの腸内細菌、私達が食べる食事から小腸で吸収されない残り物をエサにしています。

食物繊維、これが大腸に届きますと腸内細菌によって発酵分解されます。
この時にできる代謝産物の中に短鎖脂肪酸や有機酸があります。

酸っぱい成分で具体的には、乳酸、酢酸、ギ酸、酪酸、プロピオン酸など酸性の特性をもっています。
例えば、牛乳が乳酸菌で発酵され酸っぱいヨーグルトができます、これが大腸で行われているとイメージしてください。

ちなみに短鎖脂肪酸以外にもビタミンB群、炭酸ガスや水素も作られ、ほとんどが吸収され処理されます。

短鎖脂肪酸の具体的な働き

短鎖脂肪酸はなんといっても腸管細胞のエネルギー源になります。
大腸の細胞は、この短鎖脂肪酸がなければ働いてくれません。

毎日食事でとる栄養ではなく、あくまでも腸内細菌が作りだす栄養が大腸の活動エネルギー源になっているのです。

それと腸壁や粘膜は体内であっても、本当は口から肛門まで1本の管なのでいわいる外と接し、色々な刺激にさらされている状況。

それと慢性的な便秘により腸内腐敗が進み、粘膜は相当傷つけられているはずです。

このように腸壁や粘膜は攻撃され傷つきやすい中で、その修復・再生能力を担っているのも有機酸・短鎖脂肪酸なのです。

短鎖脂肪酸を増やすには

便意を催すようにするには、大腸内で短鎖脂肪酸・有機酸を作ること、これを強く意識して生活すれば、おのずと便意を回復させる対策をしていることになります。

と同時に便秘を治すことにもなります。

「大腸に棲んでいる腸内細菌に良質なエサを毎日届ける」、これを毎日しましょう。

このエサとは、小腸では吸収されない糖質や食物繊維の多糖類となります。

但し食物繊維には不溶性と水溶性がありますが、ここでいう短鎖脂肪酸の原料となるのは水溶性の食物繊維です。

吸収されない糖質とは、オリゴ糖」であったり「レジスタントスターチなどになります。

これらの成分が腸内細菌を元気に、そして発酵されて有機酸・短鎖脂肪酸に変換されます。

便意がない便秘の時は、短鎖脂肪酸の原料となる素材を最低でも1日10g以上摂りましょう。

薬も効かない時は20g以上をおすすめします。

このg数、あくまでも不溶性の食物繊維は含まない摂取量です。

 

それと大事なポイントがもう一つ!

それは大腸の一番奥の部分である直腸までこのエサを届けてあげるということです。

直腸の腸管細胞や粘膜が再生されなければ、便意の回復も望めません。
その為にも多めの量が必要になってきます。

 

ガラクトオリゴ糖は腸内細菌を整え短鎖脂肪酸の原料になります。